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本は、そばを食うように一気に読め! 「本はどう読むか」清水幾太郎

本はどう読むか (講談社現代新書 297)

本はどう読むか (講談社現代新書 297)

 

読書法に関する書籍は数多く出版されているが、

これほど読書法を超えた読書法の書籍はないと思う。

 

清水幾太郎氏が、読書の体験や失敗を通して身につけた、本の選び方や本の読み方、内容を忘れないための工夫、蔵書の整理法、外国書に慣れるための方法がまとめられている。

といっても単に読書法を述べるにとどまらず、人生や社会に関する鋭く厳しい指摘、大まじめな態度から生まれる極上のユーモア(内田百閒にも似た)が溢れているため、飽きることなく一気に読めてしまうのだ。

 

最近出版されている読書法の書籍によくあるように微に入り細にわたって、読書や読書ノートの作り方が解説されているわけではない。

具体的な方法論として主に挙げられているのは次の点だ。

  1. 自分が読んでおもしろい本を選ぶ。
  2. 本は(その著者の観念に急流に乗って)「蕎麦を食べるように」一気に読む
  3. 内容を忘れないためには、自分の表現で本気で感想を書く。そうしてこそ本当の深い理解が生まれる。

 

つまり読書とは著者の思想を必死で読み取りながら、かつこちらも懸命に応えていく行為ということ、といえるだろう。

 

章立てと主な内容は以下の通り

1 私の読書経験から

大人でも子供でも面白くない本や読まないほうがよい

2 教養のための読書

教養書は「読まなくてもよい本」「立派に死に立派に生きるための読書」「自分を高めるためのもの

職業のための読書は、不必要を承知で徹底的に広く、深く。

3 忘れない工夫

表現の努力を通して初めて本当に理解することができる。本で学んだことを自分の文章で表現することが重要。

4本とどうつきあうか

気になる本は買う。

そばを食うように一気に読む。

5 外国書に慣れる法

洋書に慣れるには必ず最後まで読む

6マスコミ時代の読書

 

本はどう読むか (講談社現代新書 297)

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